隣の君は、太陽の笑顔

* * *





………………負けた。










笛が鳴って、仲間に背中を押されて、体育館を出た。





外の空気を吸うと、ようやく頭が冷えて冷静になった。





俺らは負けた。





延長戦をして、それで1点差で負けた。


っ、なんであん時、シュート打ってしもたんやろ。

俺があそこでちゃんと決め取ったら、2回目の延長戦に持ち込めたかもしれへんのに。

それか、俺が強引にシュートせずにパスしとったら、もう1点決まったかもしれん。



「…亮晴、すまんな。」



イチが急に謝ってきた。



「っ、ちゃうやろ!お前のせいやない」


「お前のせいでもないからな。」


「っ!」


「どうせお前、俺のせいで負けた…とか思ってんだろ」



図星やった。



「俺は、さっきの全部、間違ってると思ってない。先輩が抜けてからの初めての試合で、キャプテンで、責任一番感じるのもわかる」


「、」


「けど、うじうじしてんのも、お前らしくない。気持ち悪いぞ」


「………」


「俺ももう謝らない。お前ももう謝んな!わかったか?」


「っ………わかった。」


「いつでも相談していいから。」


「……うん」