俺の側にずっといろ、生涯お前を守る

響さんは会話もなければ、私を気遣う態度もない。

真山さんと一緒の方が楽しいと思ってしまった。

響さんは仕事熱心で、きっと私を大事にするタイプではないような気がする。

一番に響さんと一緒にいても心がウキウキしない。

真山さんとは一緒にいてドキドキする。

そんなことを考えているうちに、お見合いの時間は終盤を迎えた。

「まりえさん、またご連絡致します」

響さんはそう言ってその場を後にした。

私は真山さんが待っていてくれるであろう、ホテルの正面入り口に急いで向かった。

でも真山さんの車はなかった。

私はすぐにスマホで真山さんに連絡を取った。

「はい、真山です、まりえさん、お見合いは終わりましたか」

「真山さん、どこにいるの?ホテルの正面にいないんだもの」

「すみません、裏に回るように注意されて、すぐに向かいますので、ロビーで待っていてください」

「早くきてね」

「かしこまりました」

私はロビーで待機していると、真山さんの車を目視した。