俺の側にずっといろ、生涯お前を守る

部屋にぽつんと残された私は、助けてくれた真山さんに対して、真っ先にお礼を言わなくちゃいけないのに、出て行ってって声を荒げてしまった。

私を助けるのに夢中で、悠長に私の裸を見てる場合じゃないはずなのに、意識しているのは私だけだ。

しかも、もうすぐ四十になろうとしている私の裸を見たいわけない。

もったいつけるほどの品物じゃないよ。

逆に恥ずかしい、謝らなくちゃ。

私はそっとドアを開けて真山さんの姿を確認した。

でも真山さんはどこにも姿が見えなかった。

その時、廊下から話し声が聞こえてきた。

「さゆり、大丈夫か、ごめんな、もうすこし我慢してくれ」

さゆり?我慢してくれって、彼女だよね。

私のボディーガードするために、私が真山さんのマンションに居座ってるから彼女と会えないんだ。

私、すごく迷惑かけてる。
私は部屋に戻って、荷物をまとめた。

部屋から出た時、真山さんも廊下からリビングに戻ってきた。

「まりえさん、こんな夜遅くにどちらにいかれるのですか」