「好きなのに嫌い?」 「うん。髪の毛はうねるし、靴は汚れるし傘で視界は狭くなって窮屈だから嫌い」 雨の日の嫌いなところはたくさんある。 だけど雨の日は唯くんを好きになったきっかけでもあるから嫌いだけど好きなんだ。 それはハッキリと唯くんに言う事は出来ないけど⋯、 「雨の日は特別なの」 「⋯そうだな!」 そう言って笑ってみせればその意味に気付いたのか唯くんも笑ってくれた。