「雨止まなかったな」 あの日と同じ様に透明のビニール傘をさしながら空を見上げた唯くんに「そうだね」と相槌を打ちながら水たまりを避ける。 朝から降っていた雨は放課後になっても止む事はなかった。 「雨の日って好きだけど嫌いだなぁ」 そう言った私に唯くんが不思議そうな顔をした。