戯れ、ランデブー。 【完】







二十分くらい打ち合いをしてから試合形式の練習をする事になり、私と沙弓ちゃんのペアは後半に試合が回ってくる事になった。

その間は他のペアの試合を見る事になっているんだけどもちろんそんなものを真剣に見る人は居なく、壁際に座りながらお喋りが始まるのは必然だった。




私も沙弓ちゃんと壁際に座る。

だけど他のペアと違い話す話題もないからボーッと試合を眺めていると、



「そのシュシュ⋯唯からプレゼントされたものだよね⋯?」



突然話し掛けられ、シュシュと唯という単語にバッと沙弓ちゃんの方を見た。



「昨日唯に友達の誕生日プレゼント選びに付き合ってもらったんだけどね、その時に唯が何か買っているのを見て⋯それがそのシュシュだったから」



微笑みながらそう言った沙弓ちゃんに若干動揺しながらも頷く。