「どうっ?」
バレッタが見える様に顔を半回転させて唯くんに見せる。
「似合ってるじゃん」
ふっと嬉しそうに笑った唯くんが格好良すぎてその笑顔は私のハートを簡単に撃ち抜いた。
「もう本当嬉しいよー⋯、ありがとう唯くん」
「どういたしまして」
「ずっと大切に使うからね、一生」
「大袈裟だろ」
「そんなことないよ!約束する!」
大袈裟なんてことない。
唯くんがプレゼントしてくれたものなら私は一生大切にする自信がある。
だって唯くんが些細な会話を覚えていてくれたことも、こうしてプレゼントしてくれたことも、全てが嬉しいから。
誕生日とか記念日とかじゃないのにプレゼントしてくれた事は今までにないから余計に嬉しい。
でもそれはプレゼント自体が嬉しいんじゃなくて、もちろんそれも嬉しいんだけどもっとこう、気持ちが嬉しかったんだ。
私のことを考えながら選んでくれたんだと思うと身体中から愛しさが溢れてくる。



