戯れ、ランデブー。 【完】






「これ唯くんが買ってくれたの!?」

「昨日見てた時に翼がそういうやつ欲しいって前に言ってたの思い出して」

「覚えててくれたんだ⋯嬉しい」



そういえば体育の授業の時に髪の毛を束ねられるお洒落なものが欲しいと言った記憶がある。

だけど実際に何が欲しいとか言ったわけではないし本当に些細な会話の中で何気なく言った一言だった為に言った本人である私でさえすっかり忘れていた言葉。


それを唯くんはちゃんと覚えていてくれたんだ。



「本当に嬉しい⋯ありがとう唯くん」


ああ、ヤバい。何か私泣けてきちゃったよ。