「私は翼のそういう単純なところ可愛いなって思うよ」

「ありがと」

「小さな事に喜んだり優しさを感じたり幸せを感じたりするのは良いことだよ、翼のそういうところ好きだし。とっても。⋯でもね、」



そこまで言ってエリーは一旦すうっと息を吸った後、廊下の窓際でなにやら屯しているグループを指さして叫んだ。




「そーいう翼を振り回す阿久津くんはほんっとーに嫌いなの!」