戯れ、ランデブー。 【完】




そんな人混みの間をエリーと話しながら歩いていると見慣れた人物を見つけてドキンと心臓が跳ねた。



数メートル先に歩く、唯くん。



こんな人混みでも一瞬で見つけられる彼はやっぱり誰よりも目立っていて、誰よりも格好良くて、通り過ぎる女の子たちが頬を染めてしまうのも頷ける。



だけど、その隣を歩く人物の姿を見て思わず足が止まった。


それに気付いたエリーは私の方を不思議そうに見た後、その視線を追って唯くん達のいる方へと視線を移す。

エリーの眉がグッと寄せられた事にも私は気付かずにただ目の前の光景を見ていた。