戯れ、ランデブー。 【完】


「唯くん⋯ごめんなさい」

「⋯」

「私、2人がキスしたって聞いてカッとなって⋯すぐ不安になって⋯唯くんの事信じられなかった」

「それは俺が今まで散々不安にさせてたからだろ?」

「違うよ、唯くんは私を大切にしてくれた」




不安になることもたくさんあったけど、

分かりずら過ぎる愛情だったとしても、

そのままの唯くんが好きだったのに。


ちゃんとその気持ちは届いていたのに。





「私は唯くんを信じているって思ってた。でも違った⋯あの時唯くんの話も聞かずに酷い言葉ばかり言った⋯」




それは全部全部、私が弱いことが原因で。

ちゃんと話を聞いていれば、どんなことがあっても心の底から信じていれば、貰った愛情を卑屈に受け取っていなければ。





「唯くんといると苦しいなんて嘘っ⋯」




苦しいときもあった。

不安に押しつぶされそうで、本当に唯くんは私を好きなのかな?と思うこともあった。


でも、全然幸せな時の方が多かった。





お昼を一緒に食べているときも、何だかんだ私の趣味の映画に付き合ってくれたり、唯くんといるからこそ楽しい時間ばかりだった。



時にはぐちゃぐちゃで胸が張り裂けそうで苦しかった。

でも、好きって言われた時は幸せ過ぎて苦しかった。