戯れ、ランデブー。 【完】


「なんなのっ⋯アンタも、唯くんも⋯!」

「!ごめんなさいっ⋯ごめんなさいっ」



私が泣き出したからか何なのか申し訳なさそうな表情から一転、沙弓ちゃんは急にハッとした焦った表情で謝りだす。

でも今更謝られたって遅いんだよ。



「ちがうの、⋯翼ちゃん、ちがう」

「違うとか、ないの。ないんだよ」

「本当にちが、」



キスしといて違う?なにそれ。


頭に血が上って沙弓ちゃんの言い訳なんて聞きたくなくて、



「最低だよ」



違うと言い謝り続ける沙弓ちゃんを無視して空き教室を出た。