本気を出した私は13分程で駅前の広場に着き結構競輪の才能があるんじゃないかと馬鹿なことを考える。
そして広場に唯くんの姿を見つけて駆け寄った。
「唯くんっ!」
「お前っ、勝手に切るなよ」
「ごめん⋯でも待たせるのも悪いしそれに早く会いたくて」
「自転車でかっ飛ばしたのか?」
「うん⋯」
頷く私に困ったように笑う唯くんはお風呂上りでまだ僅かに濡れた髪に触れた。
「危ねぇだろ。髪も濡れてるし風邪ひく」
「ごめん⋯でも唯くんが声が聞きたいなんて言うからどうしても会いたくなっちゃって」
唯くんにあんなこと言われたら飛んでこないわけないでしょう。



