「んー、気持ちいい⋯」
屋上のドアを開けると柔らかい風が髪の毛を揺らした。
雲ひとつない青空に、屋上ならではの開放感。
いつもと同じ様に屋上の真ん中にあるドアの壁に寄り掛かり座った。
少ししてドアが開き唯くんがパンを5つ抱えてやって来た。
「唯くん相変わらずいっぱい食べるね」
「普通だろ」
「普通ではないと思うよ?」
「そうか?」
いつもパンを何個も買って食べたり、時にはカップラーメンとかも追加で食べたりと唯くんは結構大食いだ。
それなのに顔にはニキビ一つない上にスタイルだってモデル顔負けなんだからどうなっているんだと不思議で堪らない。
「唯くんはいいなぁ⋯」
「はぁ?」
つい口から出た言葉に唯くんは意味が分からないといった様にこっちを見た。



