「ぁ⋯っ、」

「⋯翼、」


薄暗い部屋で唯くんだけを感じる。


「⋯唯、くんっ」

「なに?」

「もっと⋯」 


私と唯くんが身体を重ねる時、私は必ずこの言葉を言っている様な気がする。



足りない、全然。

全然足りないの。