「唯くんお昼いこ」


そう声を掛けて屋上まで向かう。

唯くんは途中購買でパンを買うから一足先に。



「んー、気持ちいい⋯」


屋上のドアを開けて空を仰げば心地いい風が髪を靡かせる。

あの日とはまるっきり違う晴天。


あの日、結局制服は汚れてしまいお母さんにコテンパンに怒られた。

すぐにクリーニングに出したもののブレザーは代わりがなく、代わりにセーターで過ごしスカートは夏服のものを着て登校したのが三日前。

⋯あれから三日経ったけど、何も変わっていない。