「これ、どうぞ。」

 「ありがとう!」

 次の日、私は斗真くんにお弁当を手渡す。

 「……」

 木波くんは何故か不機嫌そうにお弁当を頬張っていた。

 わ、渡してもいいかな?

 カバンの中には昨日作ったクッキーがある。久しぶりにレシピを見て作りたくなって作ったはいいけど、思いのほか量ができてしまった。

 折角だからとみんな分包んできたけど、木波くんは受け取ってくれるかな。