それを認めてアンは目配せを送り、同じ場所に自分の掌を優しく当てた。
と途端ギシギシと軋む音が鳴り響き、四角く切り取られたような幹の一部が、その中心を軸にして縦に九十度回転した。
「うわぉ! なにコレ!?」
幹の内部はくねっていて、ランプを差し入れても見通せないが、ずっと奥まで続いていそうな雰囲気だ。
「誰かが細工したカラクリなのかも知れないけれど……仕組みは全く分からないわ。第一レインとあたししか発動することが出来ないなんて、一体何が原動力になっているのか……」
「う~ん?」
メティアも同調して腕を組み、思考を巡らせるように首を傾げた──もちろん脳内には何のヒラメキも浮かんでいないのだが──そんなやり取りも数秒、急いで扉の向こうに足を踏み入れる。
数歩先から地面が下っているのを感じた。
側面に手を添えながら、見えない樹洞を王宮目指して二人は静かに進んでいった。
◆ ◆ ◆
と途端ギシギシと軋む音が鳴り響き、四角く切り取られたような幹の一部が、その中心を軸にして縦に九十度回転した。
「うわぉ! なにコレ!?」
幹の内部はくねっていて、ランプを差し入れても見通せないが、ずっと奥まで続いていそうな雰囲気だ。
「誰かが細工したカラクリなのかも知れないけれど……仕組みは全く分からないわ。第一レインとあたししか発動することが出来ないなんて、一体何が原動力になっているのか……」
「う~ん?」
メティアも同調して腕を組み、思考を巡らせるように首を傾げた──もちろん脳内には何のヒラメキも浮かんでいないのだが──そんなやり取りも数秒、急いで扉の向こうに足を踏み入れる。
数歩先から地面が下っているのを感じた。
側面に手を添えながら、見えない樹洞を王宮目指して二人は静かに進んでいった。
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