そんなわたしを逃がすまいと、万里くんはわたしの首に太い腕をかけた。
まるで人質に取られたような態勢は、腕が首に締まりそうになって…苦しい。
万里くんに囚われながら、その場で立っているのがやっとだ。
「…一之瀬。どうして、慈美がここにいるとわかった…?」
想像もしていなかった展開に、唇を噛む万里くん。
その万里くんに対して、一之瀬くんは静かに答える。
「それは、向坂が俺に残してくれた言葉のおかげだ」
わたしが残した言葉――。
『万里くんのところへ行ったとしても、一之瀬くんのことは絶対に忘れない。…過去に過ごした時間も、今こうしていっしょに過ごしている時間も、すべて』
アジトを出るときに、眠っている一之瀬くんにかけたものだ。
「…夢かと思ったが、初めて向坂の口から『万里』という名前を聞いた。そんな名前…、悪名高いお前くらいしか思いつかねぇよ」
まるで人質に取られたような態勢は、腕が首に締まりそうになって…苦しい。
万里くんに囚われながら、その場で立っているのがやっとだ。
「…一之瀬。どうして、慈美がここにいるとわかった…?」
想像もしていなかった展開に、唇を噛む万里くん。
その万里くんに対して、一之瀬くんは静かに答える。
「それは、向坂が俺に残してくれた言葉のおかげだ」
わたしが残した言葉――。
『万里くんのところへ行ったとしても、一之瀬くんのことは絶対に忘れない。…過去に過ごした時間も、今こうしていっしょに過ごしている時間も、すべて』
アジトを出るときに、眠っている一之瀬くんにかけたものだ。
「…夢かと思ったが、初めて向坂の口から『万里』という名前を聞いた。そんな名前…、悪名高いお前くらいしか思いつかねぇよ」



