【必ず、またオレのものにしてやる】



夜中にふと目を覚ましたわたしがスマホに目をやると、そんな内容のメッセージが送られてきていた。


差出人は、不明。


だけど、たったそれだけの文章で、わたしはこのメッセージを送ってきた相手が、だれだかすぐにわかってしまった。


…きっと。

いや、絶対――。


これは、万里くんだ。



昨日の由奈の言葉が思い出される。


『元親友として、忠告してあげる。あれから慈美が万里くんとどうなったかは知らないけど、油断しないほうがいいんじゃない?』


由奈の言うとおり、やっぱり万里くんはまだわたしのことを諦めてはいなかったんだ。


…このまま、無視していいものか。

それとも、このメッセージに返信をすべきか…。


そう迷っていると――。


「…向坂?」