そう伝えたいのに、声を出すこともできない。
「ひとまず、受け入れ先の病院が分かれたので、別々のところへ搬送します」
「…それはよかった。よろしくお願いします!」
ストレッチャーに乗せられたわたしのすぐ真横には、同じくストレッチャーに横たる一之瀬くんの姿がぼんやりと見えた。
「…ひゅ…うがっ…」
なんとか手を伸ばしてみるも、まるでわたしたちの間を裂くように、すぐにその手をだれかに握られた。
「心配するな、慈美。オレがそばについてるからっ」
それは、恐ろしいくらいにニヤリと微笑む万里くんだった。
こんな手…。
できることなら、今すぐにでも振りほどきたいくらいだ。
しかし、わたしにはそんな力も残されてはなく、頭にズキンと痛みが走った瞬間、そのまま意識を失ってしまったのだった。
「ひとまず、受け入れ先の病院が分かれたので、別々のところへ搬送します」
「…それはよかった。よろしくお願いします!」
ストレッチャーに乗せられたわたしのすぐ真横には、同じくストレッチャーに横たる一之瀬くんの姿がぼんやりと見えた。
「…ひゅ…うがっ…」
なんとか手を伸ばしてみるも、まるでわたしたちの間を裂くように、すぐにその手をだれかに握られた。
「心配するな、慈美。オレがそばについてるからっ」
それは、恐ろしいくらいにニヤリと微笑む万里くんだった。
こんな手…。
できることなら、今すぐにでも振りほどきたいくらいだ。
しかし、わたしにはそんな力も残されてはなく、頭にズキンと痛みが走った瞬間、そのまま意識を失ってしまったのだった。



