友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~

一方、一之瀬くんは倒れたまま動かない。


わたしは地面をはうようにして、なんとか一之瀬くんのそばへとたどり着いた。


精一杯腕を伸ばして、ようやく一之瀬くんの頬にわずかに指先が触れる。


「彪雅…、ねぇ…起きてっ」


一之瀬くんの頭から頬に流れる血を拭いながら、そう呼びかける。


…すると、かすかに反応があった。


まぶたがピクッと動き、そしてゆっくりと目を覚ましたのだ。


「…慈美……。大丈夫…か…」

「…うんっ。わたしは…大丈夫だよ。…彪雅は?」

「俺も…大したことねぇよ」


当然、お互い大丈夫なわけがなかった。

でも、わたしたちは傷だらけの顔で、まるでお互いを励ますように、力なく頬を緩ませて笑ってみせる。


――そのとき。


背後に、バイクのブレーキ音が聞こえた。