一方、一之瀬くんは倒れたまま動かない。
わたしは地面をはうようにして、なんとか一之瀬くんのそばへとたどり着いた。
精一杯腕を伸ばして、ようやく一之瀬くんの頬にわずかに指先が触れる。
「彪雅…、ねぇ…起きてっ」
一之瀬くんの頭から頬に流れる血を拭いながら、そう呼びかける。
…すると、かすかに反応があった。
まぶたがピクッと動き、そしてゆっくりと目を覚ましたのだ。
「…慈美……。大丈夫…か…」
「…うんっ。わたしは…大丈夫だよ。…彪雅は?」
「俺も…大したことねぇよ」
当然、お互い大丈夫なわけがなかった。
でも、わたしたちは傷だらけの顔で、まるでお互いを励ますように、力なく頬を緩ませて笑ってみせる。
――そのとき。
背後に、バイクのブレーキ音が聞こえた。
わたしは地面をはうようにして、なんとか一之瀬くんのそばへとたどり着いた。
精一杯腕を伸ばして、ようやく一之瀬くんの頬にわずかに指先が触れる。
「彪雅…、ねぇ…起きてっ」
一之瀬くんの頭から頬に流れる血を拭いながら、そう呼びかける。
…すると、かすかに反応があった。
まぶたがピクッと動き、そしてゆっくりと目を覚ましたのだ。
「…慈美……。大丈夫…か…」
「…うんっ。わたしは…大丈夫だよ。…彪雅は?」
「俺も…大したことねぇよ」
当然、お互い大丈夫なわけがなかった。
でも、わたしたちは傷だらけの顔で、まるでお互いを励ますように、力なく頬を緩ませて笑ってみせる。
――そのとき。
背後に、バイクのブレーキ音が聞こえた。



