わたしが初めにそう言ったから、一之瀬くんは無理に繋いでくることはなかった。
だけど、あまりの人の多さで、その波に飲まれそうになるわたしを心配して、一之瀬くんは手を繋いでくれた。
「で…でも、やっぱりちょっと恥ずかしいよっ…」
「ごめん、向坂。今日だけはこうさせて」
一之瀬くんの温かい手。
恥ずかしいとは言いつつ、一之瀬くんの手のぬくもりが心地よくて、振り払うことなんてできない。
「それに、周り見てみろよ?」
一之瀬くんに促され、あたりに目をやると――。
通り過ぎるカップルたちは、みんな手を繋いだり、腕を絡めたりしていた。
「だから、なにも人目を気にすることねぇだろ?」
「確かに、そうだけど…」
頬が真っ赤になって、うつむくわたし。
そんなわたしの耳元に、一之瀬くんがそっと顔を寄せた。
だけど、あまりの人の多さで、その波に飲まれそうになるわたしを心配して、一之瀬くんは手を繋いでくれた。
「で…でも、やっぱりちょっと恥ずかしいよっ…」
「ごめん、向坂。今日だけはこうさせて」
一之瀬くんの温かい手。
恥ずかしいとは言いつつ、一之瀬くんの手のぬくもりが心地よくて、振り払うことなんてできない。
「それに、周り見てみろよ?」
一之瀬くんに促され、あたりに目をやると――。
通り過ぎるカップルたちは、みんな手を繋いだり、腕を絡めたりしていた。
「だから、なにも人目を気にすることねぇだろ?」
「確かに、そうだけど…」
頬が真っ赤になって、うつむくわたし。
そんなわたしの耳元に、一之瀬くんがそっと顔を寄せた。



