友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~

「だ…だろ!?だったら、それで――」

「だけど、1つだけ写真が残っていたの」


わたしはそう言うと、スマホを指で操作した。

そして、【写真】アプリに残されていた、タイトルなしのフォルダの中にあった…あの写真を見せる。


「これは、事故前の写真。だから、ここに写っているこの人が…わたしの彼氏なんだよ」


一之瀬くんが、わたしの頬にキスをする写真だ。


万里くんは、一之瀬くんのことは知らない。

だから、あえて『この人』と言ったんだけど――。


なぜか万里くんは、その写真を見て、みるみるうちに表情がゆがむ。

そして、込み上げた憎しみを押し殺すようにしてつぶやいた。


「…一之瀬……彪雅ッ!!」


しかも歯を食いしばって、今にも噛みつかれそうな勢いだ。



「万里くん…。一之瀬くんのこと…知ってるの?」