昨日、あんなことをしたのだから、避けられたっておかしくない。


でもだからこそ、俺の想いを知ってほしかった。


「それで昨日、向坂とキスして…わかったんだ。俺がずっと求めていたのは、これだって」

「だから、無我夢中で向坂にキスした。自分で自分を制御できないなんて、…初めてのことだったから」


向坂が、俺のことをなんとも思っていなくてもいい。

向坂には、すでに彼氏がいるのだって知っている。


それでも俺は、自分の気持ちに嘘はつけない。


避けられたって嫌われたって、俺は向坂のことが好きなんだ。

俺には、向坂しかいない。


『なにがあっても愛し抜く』


そう心に決めたから。