【おはよ〜!もし、彪雅に近づこうとする女子がいたら、すぐに教えてー。よろしくね】


それを見て、わたしは胸が痛かった。


――なぜなら。


『ちょっと待って…、一之瀬く――』

『無理。止まんねぇ』



昨日、わたしは一之瀬くんと…キスしてしまった。


初めは、単なる偶然…。

ちょっとしたハプニングだった。


だけど、何度も何度も一之瀬くんに求められて――。

わたしも、自分の気持ちを抑えることができなかった。


それに、一之瀬くんとのキスは、なんだか懐かしくて心地よくて…。

自分じゃ止められないくらい、どうしようもなかった。



あのあと、由奈の声が聞こえて、その瞬間我に返った。


わたしは一体、なにをしていたんだろう…と。


そうして、逃げるようにONEのアジトから出ていったのだ。