――また、あの夢だ。



どこもかしこも真っ暗な世界の中に、ぽつんと1人佇む…わたし。


右も左もわからない。


そんな孤独なわたしの頭の中に響く、あの声――。


『なにがあっても愛し抜く』


…思い出したいのに。

思い出せない。


わたしの、――大切な人。



ハッとして目が覚める。

うなされていたのか、汗をかいていた。


時計に目を移すと、6時57分。

7時に設定したアラームが鳴る前に、ちょうど目が覚めた。


今日から、2学期の始まりだ。

わたしは顔を洗うと、朝食の準備に取りかかった。



8時前。

制服に着替え、洗面所でくしで髪をとかしていたときだ。


〜♪〜♪〜♪〜♪


すぐそばに置いていたスマホが鳴った。

目を向けると、由奈からのメッセージだった。