友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~

「停電…かもな。まぁ、すぐにもとに戻るだろ」


暗闇から聞こえる一之瀬くんの声は、至って冷静だった。


おそらく一時の停電だろうし、すぐにまた明かりがつくことだろう。


――でも、そうなれば。

また、一之瀬くんと顔を合わせることとなる。


だったら、この暗闇に乗じて――。



「…一之瀬くん。わたし、急いでるからもう行くね」

「行くって…。こんな暗い中、どうやってここから帰るって言うんだよ!?」

「大丈夫っ。スマホの明かりがあるから、それで――」

「だから、待てって。今は、無闇やたらに動かないほうが――」


と、近くで一之瀬くんの声がして、突然腕をつかまれた。


それに驚いて、立ち上がっていたわたしはなにかに足をつまずいて、そのままバランスを崩し――。


「…きゃっ」