この場の空気に耐えられなくなったわたしは、そばに置いていたバッグを肩にかけた。
「一之瀬くん。わたし…、帰るね」
「え…、もう?」
正直、このままここにいれば、わたしは由奈の嘘を突き通せる自信がない。
わたしが口を滑らせる前に、早くここから出ていかないと…。
「じゃあ、また明日学校で――」
「…待てよ、向坂!」
ソファから立ち上がろうとしたわたしの手を、一之瀬くんがつかんだ。
「なんだかお前、さっきから変だぞ。よそよそしいっつーか、なんつーか」
「…そんなことないよ」
「あるよ。ここへきてから、一度も俺と目を合わせようとしねぇし」
そんなの、…合わせられるわけがない。
一之瀬くんの吸い込まれそうな瞳を見たら、押し殺そうとしていた想いが…溢れ出しそうで。
「一之瀬くん。わたし…、帰るね」
「え…、もう?」
正直、このままここにいれば、わたしは由奈の嘘を突き通せる自信がない。
わたしが口を滑らせる前に、早くここから出ていかないと…。
「じゃあ、また明日学校で――」
「…待てよ、向坂!」
ソファから立ち上がろうとしたわたしの手を、一之瀬くんがつかんだ。
「なんだかお前、さっきから変だぞ。よそよそしいっつーか、なんつーか」
「…そんなことないよ」
「あるよ。ここへきてから、一度も俺と目を合わせようとしねぇし」
そんなの、…合わせられるわけがない。
一之瀬くんの吸い込まれそうな瞳を見たら、押し殺そうとしていた想いが…溢れ出しそうで。



