友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~

「さっきまで会ってたの。せっかくだから、いっしょにこようと思って」

「そうか。久しぶりだな、向坂」

「う…うんっ」


一之瀬くんは、いつものように微笑みかけてくれているのに――。

その笑顔に、素直に応えることができなかった。


『一之瀬くんは、もう由奈のもの』


そう思ったら、部外者のわたしが立ち入ってはいけない気がした。



「とりあえず、そんなところに突っ立ってないで、そこ座れよ」


一之瀬くんが『そこ』と指したのは、黒い長ソファのことだった。


「慈美、遠慮しないで座って座って!」


由奈にも促され、わたしは遠慮がちに、言われたとおりにソファに腰を下ろす。

よく知りもしない空間にいることに、まるで借りてきた猫のようにその場で固まる。


そこへ、由奈と一之瀬くんもやってきた。