「多少、手荒で乱暴なところはある。…そこは、総長の俺が謝罪する。でも、悪いヤツらじゃないから許してほしい」
「うんっ。わたしは大丈夫だよ」
わたしが一之瀬くんと知り合いだと知って、わたしたちを連れ去った男の人たちが謝りにきてくれた。
「総長の知り合いだとわかっていれば、手厚くもてなしたのに申し訳ない」と。
あまりにも必死に謝るものだから、なんだかおかしくて。
それに、わたしはただのおまけ。
わたしよりも、あのときこわい思いをしたのは由奈のほうだったかもしれない。
「由奈!この人たちもこう言ってくれてることだし、そろそろここから――」
と由奈に声をかけてみたけど、…反応がない。
「向坂。外まで案内するから」
「…あ、うん。でも、由奈がっ…」
由奈は、ぼうっと一之瀬くんを見つめているだけ。
「うんっ。わたしは大丈夫だよ」
わたしが一之瀬くんと知り合いだと知って、わたしたちを連れ去った男の人たちが謝りにきてくれた。
「総長の知り合いだとわかっていれば、手厚くもてなしたのに申し訳ない」と。
あまりにも必死に謝るものだから、なんだかおかしくて。
それに、わたしはただのおまけ。
わたしよりも、あのときこわい思いをしたのは由奈のほうだったかもしれない。
「由奈!この人たちもこう言ってくれてることだし、そろそろここから――」
と由奈に声をかけてみたけど、…反応がない。
「向坂。外まで案内するから」
「…あ、うん。でも、由奈がっ…」
由奈は、ぼうっと一之瀬くんを見つめているだけ。



