友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~

人が変わったようになってしまったのは、…記憶を失ってしまったから?


――それに。


『“ユナ”は…。俺の大切な人の名前だ』

『そうなんだ。好きな人?』

『たぶん、この世で一番愛してた』

『『たぶん』…?』


『この世で一番愛していた』と言えるほどの人なのに、表現が曖昧なことが気になった。


あのときは、てっきり『ユナ』という人はすでに亡くなってしまったのかな…と勝手に思っていた――。


でも、そうじゃなかった。


一之瀬くんは、ずっと『ユナ』を想っていた。

『ユナ』という名前も、自分が愛した人だということもちゃんと覚えていた。


ただ、思い出せないのが…ユナの姿。



好きだったはずの人を思い出せない辛さは、わたしにもわかる。


わたしも、万里くんの記憶が一切ない。

優しくされても、「好きだ」と言われても、本当にこれでいいのかと不安に思うことが今でもある。