「あんたがこんなチャラついた見た目してるからそう呼ばれてんのよ。爽やかイケメンエースとチャラチャラヤンキーキャッチャーってね」


夏菜がバカにしたようにからかうと、翔吾はムッとした表情をする。


「なんでアイツはイケメンで俺はヤンキー呼ばわりなんだよ。意味わかんねー」


不満たっぷりの顔を千隼くんに向ける翔吾。


視線の先には廊下で女の子たちに囲まれている千隼くんの姿。


「千隼くんは爆モテし始めたのに、翔吾はからっきしね。なんの差なんだろうね?」


「うぜーー。なぁ千紘。この女どうにかしてくれよ」


そっぽを向きつつもチラチラ夏菜の方を伺っている翔吾と、翔吾にだけヤケにツンツンしてる夏菜。


お互いツンツンしてるけど、ホントはね…。