「千隼くんもお疲れ様!すごいよかったよ!」


先輩に囲まれて褒めちぎられていた千隼くんがようやく輪から抜け出してきたから声をかける。


すると、爽やかな笑顔をいっぱいに浮かべ、イェーイとハイタッチしてくれた。


「千紘との約束のおかげ」


「約束…ちゃんと覚えててくれたんだ」


「忘れるわけねぇじゃん。あの約束は…俺にとって救いだったから」


「え……?」


救い…?


「それって―」


「おーい、千隼!なにタラタラしてんだ!」


「すんません!」


意味を聞く前に千隼くんはロッカールームに去っていってしまった。


あの約束が救い…か。


私もそうだよ…千隼くん。


約束してくれてありがとう。


絶対叶うって信じてるから…。