赤坂くんの目は本気だ。


辞めなきゃ私は……。


…でも……っ。


「何迷ってんだよ?せめてもの良心で選択権与えてやったつもりだったんたけど」


辞めたくない。


このまま襲われるのはもっと嫌。


だけど、せっかく千隼くんが戻ってきて再生した野球部を去ることなんて…っ。


「私が何したって言うの…?」


なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないの…?


私、何もしてないよ…っ。


「望月がわりーんだよ。アイツのせいで、お前はこうなってる。それでもお前はアイツと付き合える?」


野球部から私を奪うだけじゃなくて、千隼くんからも奪おうとしている。


徹底的に千隼くんの大切なものを奪うつもりなんだ…。


「あーあ、泣いちゃった。可哀想ー。で?辞めんの?辞めねぇの?」