…っ。


赤坂くんの目的は私を野球部から追い出すこと。


華の指示だろう。


華は千隼くんから大切なものを奪わないと気が済まない。


千隼くんが野球部に戻ったことで、その思いが増幅したんだ。


「私は…逃げない…」


絶対に野球部からは去らない。


千隼くんと一緒に夢を叶えると誓ったから。


そのために、野球部を守り抜いてきた。


「バカな女」


そう呟いて、赤坂くんは私に飛びかかってきた。


「きゃっ!やめてっ!」


ボールを入れているカゴに背中を打ち付けながら、床に倒され馬乗りになられる。


打ち付けた背中がジンジン痛み、コンクリートに擦れた手指からは血がにじみ出てきた。


「野球部にいれなくしてやるよ」


「嫌!!なんでこんなことするの!?離して!!」


ジャージを脱がされそうになり、必死に抵抗しながら叫ぶ。


お願い、千隼くん気づいて…っ。