「でも、安藤は千隼のことが好きなんだろ?邪魔するか?」


「だよね……。なんでこうなるんだろうね…」


いつもいつも上手くいかない。


やっと再スタートができたと思ったタイミングでこんなことになるなんて。


私が悪いのかな…。


翔吾を守ることができなかった。


エースを守ることができなかった。


簡単に騙されて、処分されるかもしれない問題を引き起こしてしまった。


「ごめんね…」


「何がだよ。俺はお前が無事でよかったと心から思ってる。それだけで十分だ」


優しいな…。


だからこそ、そんな翔吾の夢を壊したくないんだ。


表沙汰にはしない。


それが私の選ぶ道だ。