暗い雰囲気はなくなったのに、どうして…?


どうして私とは話をしてくれないの…?


いつも必ず“おはよう”って言ってくれた。


毎日絶対に話しかけてくれていた。


それがパタリとなくなって物凄く寂しいんだ。


「話しかけてみなよ。何もしなかったら状況は変わらないよ」


「夏菜も一緒に来てくれる…?」


「ったくもう。ほら、行くよ」


「えっ、今!?」


まだ心の準備もできてないのに、夏菜は私の手を掴み千隼くんに近づいていく。


「千隼くん!ちょっと話があるんだけど」


夏菜が有無を言わせない強い口調で話しかける。


千隼くんは困ったように私をチラッと見て、視線を反らす。


「千隼くん…、ちょっとでいいから時間くれないかな…?」


千隼くんの顔を見上げ視線を合わせる。


「…わかった。廊下で話そ」


「やったっ。ありがとう、千隼くん」


ちゃんと話そう。


思ってること、知りたいこと、全部をぶつける。