「千紘!今から予定ある?」
「…え…」
校門を出る時、突然声をかけられて戸惑っていると、千隼くんは構わずに続けた。
「今からバッティングセンター行こーぜ」
と。
まだ何も答えていないのに行く気満々の千隼くんは、勝手に私の隣について歩き始める。
なんて図太い神経なんだろう。
断られることは考えてないのかな。
断ってみたらどんな反応するんだろう。
「申し訳ないけど、予定あるんだよね」
本当は予定なんてないし、付き合ってあげてもいいかななんて思ってたけど、ほんの出来心だった。
軽い気持ちでそう返答すると、千隼くんは悲しそうな顔をして立ち止まる。
雨の中立ちすくむその姿はまるで捨てられた子犬のようで。
「ごめん!嘘だよ!そんな顔しないで?行こう、バッティングセンター」
慌てて弁解するしかなかった。
「断ったらどんな反応するかなって気になっただけだから…ごめんね?」
覗き込むようにして千隼くんと目を合わせると、今度は弾けんばかりの笑顔に変わる。
「よーし、行くぞ!」
見るからにウキウキしている千隼くんが、なんだか可愛いと思った。
すごく素直な人なんだろうな…。
初対面の時、朝陽くんに似てるからという理由で避けようとしていた自分が恥ずかしくなる。
千隼くんのこの笑顔だけは絶対に守らなきゃダメだ。
なぜだか分からないけど、心からそう思ったんだ。
「…え…」
校門を出る時、突然声をかけられて戸惑っていると、千隼くんは構わずに続けた。
「今からバッティングセンター行こーぜ」
と。
まだ何も答えていないのに行く気満々の千隼くんは、勝手に私の隣について歩き始める。
なんて図太い神経なんだろう。
断られることは考えてないのかな。
断ってみたらどんな反応するんだろう。
「申し訳ないけど、予定あるんだよね」
本当は予定なんてないし、付き合ってあげてもいいかななんて思ってたけど、ほんの出来心だった。
軽い気持ちでそう返答すると、千隼くんは悲しそうな顔をして立ち止まる。
雨の中立ちすくむその姿はまるで捨てられた子犬のようで。
「ごめん!嘘だよ!そんな顔しないで?行こう、バッティングセンター」
慌てて弁解するしかなかった。
「断ったらどんな反応するかなって気になっただけだから…ごめんね?」
覗き込むようにして千隼くんと目を合わせると、今度は弾けんばかりの笑顔に変わる。
「よーし、行くぞ!」
見るからにウキウキしている千隼くんが、なんだか可愛いと思った。
すごく素直な人なんだろうな…。
初対面の時、朝陽くんに似てるからという理由で避けようとしていた自分が恥ずかしくなる。
千隼くんのこの笑顔だけは絶対に守らなきゃダメだ。
なぜだか分からないけど、心からそう思ったんだ。



