あんなに打ちひしがれた姿は、初めて見る千隼くんだった。


いつも自信に満ちていて、プレッシャーなんて感じていないように見えていたけど、本当は違う。


表には出さないだけで、心の中ではずっと戦っていたんだ。


一人で、誰にも言わずに。


そんな脆いエースの姿を見たら、思わずにはいられなかった。


私が千隼くんを支える。


私が彼を甲子園に導くんだって。


それくらいの覚悟で千隼くんを支えたい。


そう、心に誓ったんだ。