高校一年生になってから、バス通学になった。

 いつも乗るバスが、私が待っている停留所に来る頃にはすでに、ぎゅうぎゅうで。缶詰の中身みたいにバスの中が人でいっぱいになっている。扉のすぐそばで立つのが精一杯な感じ。

 そんな事に慣れた一ヶ月ぐらいたった頃、彼は同じバスに乗ってきた。