未完成の心。



── 同時刻 涙唯side ──


教室に入ると、夜さんが授業をしていた。



「あ、涙唯さんと涙羽さん。」
「夜さん、帰ってもいいですか?」



私がそう尋ねると、夜さんは頭の上にはてなマークを浮かべた。



「理由は、、?」



私は素直に応えた。



「ここの人間見てると、殺意が湧くから。」
「すみませんけど、私も帰ります。」



夜さんは寂しそうに笑ってから「分かりました、、」と呟いた。



「あ、涙羽さん、涙唯さん、理事長が呼んでましたよ。」

「分かりました。ありがとうございます。」


私たちは理事長室に向かった。