一方その頃 ── 怜side ──
「な、なんなんだよあいつら……。」
女好きのチャラ男、響輝が呟いた。
「透也、調べろ。」
俺は黒狼の副総長、兼世界3位のハッカーである透也に言った。
「分かりました。」
透也はそれだけ言うと、ハッキングに集中した。
「それにしても僕らのこと見てもなんも反応しない女の子初めてだなぁ。」
たしかに。今までの女は顔や地位だけで寄ってきたが、涙唯と涙羽は逆に俺らを突き放してるように見えた。
「みなさん、あの、2人の情報が一切出てきません。」
「え??」
みんなは額に汗をかきながら苦笑いで聞いた。
「名前しか出てきません。」
「まじ!?おまえがやってもか!?」
それには驚いた。透也がハッキングで失敗するはずがない。
「探すか。」
「そうだね!」
そして俺たちは動き出した。


