クラスの女の子と花梨とは遊ぶ約束をしていたからあんまり悲しくはなかった。みんなに手を振って、薄暗くなった廊下歩いて、私たちの教室を目指した。 「おせえよ」 蒼だ。いや、遅いって 「うるさいな〜しょうがないでしょ!」 「で、どうしたの、蒼?」 しばらく沈黙が続いた。 やっぱり何もないのかなと思って帰ろうとした。好きって伝えたかったけど、でも叶わないって知ってたから。怖かった。