最後の質問


帰って家についてからも、次の日の授業中も、私は瀬戸くんにする質問のことばかり考えていた。

何を聞こう。何を聞かれるかな。考えただけでわくわくする。



「一ノ瀬さんの好きな動物は?」
「一ノ瀬さんは何の授業が得意?」

「瀬戸くんの苦手なことは?」
「瀬戸くんは何のスポーツが好き?」




こうして毎日質問を考えては、お互いに質問をしてそれに答えて、指揮とピアノを合わせてを繰り返していた。