遠い星に住む君と

「私ね、宇宙人なの」


「…っは?」


 ちょっと待て。宇宙人って、あの宇宙人か?


 いやいや、そんなわけないだろ。こいつ頭おかしいのか?


「信じられないの?」


「信じられないもなにも、ありえないだろ」


「なんで?君、確かめたことあるの?」


 それは…ない。


「いや。でも常識的にないでしょ」


「そんなに決めつけていいのかな」


「そんなに言うなら、なんて言う星から来たか言ってみろよ」


「サンダーソニア星」


 絶対名前なんて考えてないと思ってたから、即答されて驚いた。


「サンダーソニア?…なんだそれ」


「サンダーソニアは、花の名前だよ。ベルみたいな形の黄色い花をつけるんだ」


 へぇ、そんな花があるのか。


「で、木下さんの星には、そのサンダーソニアがいっぱい咲いているのか?」


「…そーだよ」