「ねぇ、君。明日もここに来てくれる?」


「うん、絶対来る」


「明後日も?」


「来るよ」


「すごい従順だね。そんな下僕を持った私は幸せだよ」


 そう言って笑う木下さんは、僕には涙を堪えているように見えた。


 僕たちを照らしていた太陽が雲に覆われ、明るかった病室に陰を落とした。