遠い星に住む君と

 木下さんとゲームセンターに行ってから約2週間ほど経った。


 僕の隣の席は、ここ2週間で1度も使われていない。


 これだけ長く休むのは、絶対何か理由があるはずだ。


 …それか、僕のことを嫌いになったのかもしれない。


 明日からは冬休み。それなのにこんなにモヤモヤしているままなら、有意義な冬休みなんて絶対に過ごせないだろう。


 …しかも明日はクリスマスなのだ。


 いや、木下さんが転校してきた日に言われたクリスマスの約束を守りたい、一緒に過ごしたいと思っているわけではない。


 でも、これもなんかモヤモヤするのだ。


 あ、でも今気づいたが、僕は木下さんの連絡先を持っていない。直接家に行くしかないか。


「先生、木下さんの家を教えてもらえませんか?」


「…あー木下かぁ…。あいつ今家にいないんだよな」


 家に、いない?家出したのか?


「どういうことですか」


「あのな、木下は…いや、これは先生が言うことではないな。木下から直接聞いてくれ」


 そして僕は、先生にとある住所を教えてもらった。