そして、遂にゲームセンターに到着した。


「うわぁ〜、ここがゲームセンターかぁ…」
 

 ふと横に目をやると、木下さんは外の世界に出たばかりの子供のような、キラキラとした目をしていた。


「木下さん、ゲーセン来たことないの?」


「うん」


 へぇ、今どきそんな女子高生いるんだな。


 …あぁ、来たことないから来たかったのか。あと、転校してきてすぐだから、まともに友達がまだいないんだな。


 少し特別なのかな、と思い始めていた僕が恥ずかしい。