なんとなく部屋の中を見回していたら、アクリルフレームの写真立てがいくつか置いてあり、自然とそこに目が止まる。
写真には白い船をバックにして敬礼のポーズを取る三人の男性が写っていた。
全員紺色の帽子と制服を身にまとっていて、その真ん中に立っているのが彼だった。
夏服だろうか、白い制服の写真もある。
高尚で優美な感じがして、惚れ惚れするくらい素敵だ。式典などがあるならぜひ一度生で見てみたい。
部屋の隅にあるパソコンデスクの上には海洋関係の本が何冊も並べて置いてあった。
「ほんとに海上保安官だったんだ……」
「そうだって言ったでしょう。俺ね、潜水士なんです」
彼は焼きあがったピザを取り出しながら、私のつぶやきに返事をした。
「潜水士?」
「酸素ボンベを背負って海の中で作業をしたり、水難救助をしたり。プレジャーボートの事故とかね、わりとあるんで」
「だから私のことも助けようとしてくれたのね」
彼がアツアツのピザと取り皿を持ってこちらに戻ってくる。
たちまち食欲をそそる香りが辺りに立ちこめた。
「今日は非番だったんです。家に帰る途中で琉花さんを見つけて、止めなきゃって思って……」
死ぬつもりはなかったけれど。
誤解させるような行動をしていた私が悪い。
写真には白い船をバックにして敬礼のポーズを取る三人の男性が写っていた。
全員紺色の帽子と制服を身にまとっていて、その真ん中に立っているのが彼だった。
夏服だろうか、白い制服の写真もある。
高尚で優美な感じがして、惚れ惚れするくらい素敵だ。式典などがあるならぜひ一度生で見てみたい。
部屋の隅にあるパソコンデスクの上には海洋関係の本が何冊も並べて置いてあった。
「ほんとに海上保安官だったんだ……」
「そうだって言ったでしょう。俺ね、潜水士なんです」
彼は焼きあがったピザを取り出しながら、私のつぶやきに返事をした。
「潜水士?」
「酸素ボンベを背負って海の中で作業をしたり、水難救助をしたり。プレジャーボートの事故とかね、わりとあるんで」
「だから私のことも助けようとしてくれたのね」
彼がアツアツのピザと取り皿を持ってこちらに戻ってくる。
たちまち食欲をそそる香りが辺りに立ちこめた。
「今日は非番だったんです。家に帰る途中で琉花さんを見つけて、止めなきゃって思って……」
死ぬつもりはなかったけれど。
誤解させるような行動をしていた私が悪い。



